2018年12月29日(土) 天気 晴れ のち 雪
馬場3級の試験を兼ねた大会が終わって一週間。
何事もなかったかのように,レッスンへ。
試験も大会も「特別な日」ではなく,数ある「馬に乗った日」のうちのひとつなのだと,出場してみてわかった。
指導員さんはわたしのことを, 「プレッシャーに強いのかな」 なんて言ってくださったのだけれど,わたしの場合,自分が自分に期待しさえしなければ,他にわたしに期待をする人間はいないので(応援してくれる人はいる),身軽なのだ。
国体だの全日本だのオリンピックだの,そんな世界に生きる人たちみたいなプレッシャーは,そもそもかかっていない。
午前中は晴れていたけれど,午後乗馬クラブへ向かって車を走らせていると,雪がちらちらと舞い始めた。
わぁ~今年最後の乗馬は雪かぁ(*´∇`*).゚+.゚
雪は積もってしまうと大変だけれど,少し舞う程度であれば風情がある。
ただ,気温がめちゃくちゃ低くて,凍える手で震えながら馬装をすることに。
これまでは「冷蔵庫の中にいるみたい」なんて思っていたけれど,今日は「冷蔵庫」じゃなくて「冷凍庫」。もう昼過ぎなのに,気温は零度から上に上がらない。
今日のレッスンのパートナーは,先週の試験でお世話になったアパルーサちゃんだった。
馬房へ迎えに行き,顔を合わせ,
「先週はありがとうね(*´ -`)」
と,お礼を言いながら鼻と首をなでた。馬はとっても温かい。
馬もわたしも,白い息を吐いている。
唐突に,馬もわたしも,同じように呼吸をして生きている仲間なのだと,改めて気づく。
不思議だなぁ。
ほんの10年や20年,いや5年だって,生まれてくる時期がズレていれば,わたしたちはこうして会うこともなかったのかもしれないのに。
同じ時間に生が重なるなんて奇跡。
馬装を済ませてインドアの馬場へ。
いつものように準備運動を行う。
アパルーサちゃんは素直に動くので,こちらには特に苦労がない。
常歩も速歩も前進気勢にあふれている。
今日はいつもの指導員さんの息子さんが最初のうち見ていてくれた。
あと数年もしたら,この子もお父さんのように立派なホースマンになるのね(*´ -`) と,思いを馳せる。
こうしている間にも,時間は流れてゆく。成長し,年をとる。
生命って,与えられた時間なのだと,年の瀬に馬に乗りながら思う。
この与えられた時間の中で,わたしはどうする? 何をする?
準備運動を兼ねたフラットワークの最中にも,蹄跡には所々に横木が置かれていて,微妙に気を使いながら通過する。
うーん……今日は久々に障害飛越の練習が来そうな予感。
軽速歩で蹄跡行進しながら,蹄跡一周の間に任意の場所で3回巻き乗りしたり,手前を変えて4回巻き乗りしたり。これまでやってみたこともないようなことをやってみる。
駈歩の練習に入ったところで,本来の指導員さんが馬場にやってきた。
駈歩を継続しつつ,蹄跡上にある横木を通過して,指示された場所で巻き乗りして。
このあたりは3級の試験にも出てくる運動だから,もうそんなに難しくはない。
横木通過の際の踏み切りを合わせるために,速度をもっと落とすように言われて苦心する。
なかなか遅くならなかったり,手綱を引き過ぎてしまって駈歩から速歩になってしまったり。
指導員さん 「ただ身体を後ろに倒すんじゃなくて,馬の首を自分に近づける感じです。ずっと引き続けるんじゃなくて,(拳を)握って,譲って,握って,譲って……を何回か繰り返して伝えていきましょう」
指導員さんは停止した馬とわたしの所へやってきて,「ここで馬と会話をするんです」と,馬の口のハミが当たっている部分を指し示した。
馬と会話……!
なんて素敵な! .。゚+.(・∀・)゚+.゚
指導員さん 「譲りがなくてずーっと引いてると,馬が『苦しいよー!』って顔上げるんですよね。苦しいと馬も引っ張り返してきたりして遅くならないので,伝えたらちょっと譲ってやるんです」
わたしには「譲り」の部分がほとんどなかったらしい。
会話に例えるなら,相手を無視して自分の話(要求)ばかりしている人ってところ。
確かに……そんな人,嫌だ(´∀`;)
会話は相手がいて成り立つもの。
相手の様子を見て,話を聞いて,こちらの言い分を伝えて,お願いして……
それで双方納得した上でひとつの動きをつくれるのだとしたら,そんなに素晴らしいことはない。
これまで,わたしは,どこかで馬に対して「絶対服従させる部下」みたいな気持ちでいた部分があった。多少馬にとって嫌なことがあっても言うことを聞いてくれるようにするのが「上手な乗り手」なのだと思っていたのだけれど,たぶん,そうではないのだ。
馬に乗り始めたばかりの頃は,馬に舐められてワガママされ放題だったので,ビシッと,自分がボスだと示す必要があったのだけれど,もう,そんな段階じゃない。
どの馬に乗っても「動かない」なんてことはもうないし,大抵の指示は素直に聞いてくれる。
こうなれば,これ以上馬の意思を無視することは悪い方にしか働かないだろう。
伝え方は大切。
馬との会話,上手にできるようになるといいな。
【138鞍目に続く】
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馬場3級の試験を兼ねた大会が終わって一週間。
何事もなかったかのように,レッスンへ。
試験も大会も「特別な日」ではなく,数ある「馬に乗った日」のうちのひとつなのだと,出場してみてわかった。
指導員さんはわたしのことを, 「プレッシャーに強いのかな」 なんて言ってくださったのだけれど,わたしの場合,自分が自分に期待しさえしなければ,他にわたしに期待をする人間はいないので(応援してくれる人はいる),身軽なのだ。
国体だの全日本だのオリンピックだの,そんな世界に生きる人たちみたいなプレッシャーは,そもそもかかっていない。
午前中は晴れていたけれど,午後乗馬クラブへ向かって車を走らせていると,雪がちらちらと舞い始めた。
わぁ~今年最後の乗馬は雪かぁ(*´∇`*).゚+.゚
雪は積もってしまうと大変だけれど,少し舞う程度であれば風情がある。
ただ,気温がめちゃくちゃ低くて,凍える手で震えながら馬装をすることに。
これまでは「冷蔵庫の中にいるみたい」なんて思っていたけれど,今日は「冷蔵庫」じゃなくて「冷凍庫」。もう昼過ぎなのに,気温は零度から上に上がらない。
今日のレッスンのパートナーは,先週の試験でお世話になったアパルーサちゃんだった。
馬房へ迎えに行き,顔を合わせ,
「先週はありがとうね(*´ -`)」
と,お礼を言いながら鼻と首をなでた。馬はとっても温かい。
馬もわたしも,白い息を吐いている。
唐突に,馬もわたしも,同じように呼吸をして生きている仲間なのだと,改めて気づく。
不思議だなぁ。
ほんの10年や20年,いや5年だって,生まれてくる時期がズレていれば,わたしたちはこうして会うこともなかったのかもしれないのに。
同じ時間に生が重なるなんて奇跡。
馬装を済ませてインドアの馬場へ。
いつものように準備運動を行う。
アパルーサちゃんは素直に動くので,こちらには特に苦労がない。
常歩も速歩も前進気勢にあふれている。
今日はいつもの指導員さんの息子さんが最初のうち見ていてくれた。
あと数年もしたら,この子もお父さんのように立派なホースマンになるのね(*´ -`) と,思いを馳せる。
こうしている間にも,時間は流れてゆく。成長し,年をとる。
生命って,与えられた時間なのだと,年の瀬に馬に乗りながら思う。
この与えられた時間の中で,わたしはどうする? 何をする?
準備運動を兼ねたフラットワークの最中にも,蹄跡には所々に横木が置かれていて,微妙に気を使いながら通過する。
うーん……今日は久々に障害飛越の練習が来そうな予感。
軽速歩で蹄跡行進しながら,蹄跡一周の間に任意の場所で3回巻き乗りしたり,手前を変えて4回巻き乗りしたり。これまでやってみたこともないようなことをやってみる。
駈歩の練習に入ったところで,本来の指導員さんが馬場にやってきた。
駈歩を継続しつつ,蹄跡上にある横木を通過して,指示された場所で巻き乗りして。
このあたりは3級の試験にも出てくる運動だから,もうそんなに難しくはない。
横木通過の際の踏み切りを合わせるために,速度をもっと落とすように言われて苦心する。
なかなか遅くならなかったり,手綱を引き過ぎてしまって駈歩から速歩になってしまったり。
指導員さん 「ただ身体を後ろに倒すんじゃなくて,馬の首を自分に近づける感じです。ずっと引き続けるんじゃなくて,(拳を)握って,譲って,握って,譲って……を何回か繰り返して伝えていきましょう」
指導員さんは停止した馬とわたしの所へやってきて,「ここで馬と会話をするんです」と,馬の口のハミが当たっている部分を指し示した。
馬と会話……!
なんて素敵な! .。゚+.(・∀・)゚+.゚
指導員さん 「譲りがなくてずーっと引いてると,馬が『苦しいよー!』って顔上げるんですよね。苦しいと馬も引っ張り返してきたりして遅くならないので,伝えたらちょっと譲ってやるんです」
わたしには「譲り」の部分がほとんどなかったらしい。
会話に例えるなら,相手を無視して自分の話(要求)ばかりしている人ってところ。
確かに……そんな人,嫌だ(´∀`;)
会話は相手がいて成り立つもの。
相手の様子を見て,話を聞いて,こちらの言い分を伝えて,お願いして……
それで双方納得した上でひとつの動きをつくれるのだとしたら,そんなに素晴らしいことはない。
これまで,わたしは,どこかで馬に対して「絶対服従させる部下」みたいな気持ちでいた部分があった。多少馬にとって嫌なことがあっても言うことを聞いてくれるようにするのが「上手な乗り手」なのだと思っていたのだけれど,たぶん,そうではないのだ。
馬に乗り始めたばかりの頃は,馬に舐められてワガママされ放題だったので,ビシッと,自分がボスだと示す必要があったのだけれど,もう,そんな段階じゃない。
どの馬に乗っても「動かない」なんてことはもうないし,大抵の指示は素直に聞いてくれる。
こうなれば,これ以上馬の意思を無視することは悪い方にしか働かないだろう。
伝え方は大切。
馬との会話,上手にできるようになるといいな。
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