2019年4月21日(日) 天気 晴れ 時々 くもり
さて,変なクセのついてしまった鹿毛子ちゃんとの2鞍目。
クセの矯正を試みることが本日のお題。(o^∇^o)ノ
長方形の馬場には,それぞれ長辺に1本ずつ横木が置かれている。
それを駈歩でコントロールしながら,「人間が思うように」誘導できるようにしなければならない。
今の鹿毛子についているクセは,「駈歩で走らせると,人間の指示を無視して,首を下げて勝手にビュンビュン行ってしまう」というもの。横木も無視している状態なので,当然踏切も合わない。
まずは普通に駈歩発進して,蹄跡を走らせる。
最初は落ち着いているものの,1本目の横木を通過した直後あたりから,馬が「うおおぉぉぉ!」って勝手に走り出す状態になる。スピードもめちゃ速いし,コントロールも効きづらい。
乗馬を習い始めたばかりの頃にこれをやられたら,たぶんすごい恐怖を感じただろうなと,冷静に考える。
速いので,とりあえず減速しようと手綱を引いたり,バランスバックしてみたりする。
でも普通の方法ではあんまり効果がない。しつこく引き続ければ,
馬 「……なによ! もう!(`ε´)」
てな感じで,一応最終的には止まるのだけれど,「人間の指示なんて無視できるのであれば無視したい」感が全身からあふれ出ている。
さぁて,どうしたものか(;゚∀゚)ゴクリ
スピードコントロールが可能な状態にまで,持っていきたいなぁ。
指導員さんは,発進の前の時点で,手綱を短く持つように指示してきた。
「手綱って糸電話と同じなんですよ」 と,指導員さんは言った。
短いとよく聞こえる。
長いとよく聞こえない。
たるんでいたら,そもそも何も伝わらない。
なるほど!(☆゚∀゚)
まずは声がよく届くようにしないとね!
お馬さんは,発進前にすでに首を下げて前肢のかゆい所をかじったりするほど騎乗者の存在を無視していたので,手綱を小分けにして引き,首を上げさせる。
「もしもし,聞こえますか? ここに人がいますよ?」
少し首を上げたら短く持ち直すことを繰り返し,たてがみの辺りの拳で軽く手綱を張った状態にする。これだけ短ければ,よく聞こえるかな?
もともと敏感なお馬さんなので,脚の合図にはすぐに反応し,駈歩を始める。
最初の横木通過後に暴走を始めることがわかっていたので,早め,そしてキツめに抑えたら前進気勢を失い,次の横木を速歩で通過することになってしまった。
ああぁ,違うの! そうじゃないの!('A`|||)
馬場中央にいる指導員さんからアドバイスが飛んでくる。
「脚で動かしてください! 動いてないと詰められないですからね!」
暴走させず,ダラダラさせず……って,難しいな。
何もしなければバーッと行ってしまうのだけれど,何かし過ぎると前に行く気が失せて速歩になってしまったりする。脚も上手く使わなければ。
指導員さんは「拳を握って」と指示してきた。馬場を何周か走らせながら,その方法を試みる。
「腕引かないで! 腕引くとブレーキになっちゃいます!」
「1秒以上握らないで! 『譲り』がないです,『譲り』が!」
もう馬の訓練なんだか自分の訓練なんだか区別がつかない。
これはこれで,ある意味「人馬一体」。
インドアの馬場にはもうもうと砂埃が立ち込めていた。
小夏 「あ,あの,一度握って,効いてる感じがしなくても譲ったほうがいいんですか?('д` ;)」
指導員さん 「効いてる感じがしなくても譲ってください。握って譲って握って譲ってを繰り返して伝えてください。1秒以上握り続けちゃダメです」
拳を握ったときに,反応があれば譲ることは割とできるのだけれど,反応がないと「伝わってないな!?(`・д・´)」という気がして,握り続けてしまう。でもこれではいけないのだそうだ。
「思う結果が得られなくても一旦は譲る」って,ビジネスか何かの交渉術みたいだよね。
「ここはまあ一旦引いときますか(´・∀・`) (←本当は譲る気ない) 」みたいな。
指導員さん 「握り続けてると馬も引き返してきますからね。じゃなきゃハミ取らせないか」
馬側にも反抗のための戦術が色々とあるらしい。
これ,なんか,「会話」というより「交渉」だよ,「交渉」。
仲良くおしゃべりとか,そんな雰囲気じゃない。
上手く「取引成立」となるか? 「交渉決裂」となるか?
難しいぞこれ(>_<)!
ちょっと感じたのは,「上下関係を決める争い」とは少し違うな,ということ。
「どちらが上か」「どちらの言い分を聞くか」というよりは,お互いに納得できる落としどころを見つける感じ。
何回か繰り返していると,馬のほうも,「あ,はいはい,こんな感じね」って,人間とぶつかり合わずに済む,楽な方法を見つけ始める。
馬との交渉にどうにも時間がかかっていたので,ついに最終奥義「指導員さん乗り替わり」が披露されることになった。
現場が膠着し,疲労の色が見え始めたそのとき……! 新人の交渉人からベテランの交渉人へのバトンタッチだ!
(=゚ω゚)人(゚ω゚=)いぇい!
そこはさすがに場数を踏んだ馬乗りなので,扱いも上手く,馬場を数周させて絶妙なタイミングでの愛撫を織り交ぜながら,馬との折り合いをつけてきた。
大体仕上がったところで,またわたしと交替。
なんか,すみません……結局一番重要なところやってもらっちゃった感じですね(´∀`;)
いい状態にしてくれたので,今度はこれを壊さないようにしないとな,と気を引き締めて馬に乗る。
このときの感覚をどう表現すればいいだろう。馬の意識が騎乗者に向いている感じ。
今までこちらから一方通行に話しかけていたのが,急に向こうと繋がり音が聞こえたような感覚。
こちらの声を聴こうとしているとき,お馬さんは首を上げ,決して勝手な行動はしない。
首が上がってくると手綱も短く持てるようになり,手綱が短く持てるとコントロールが楽になる。
短い糸の糸電話は,よく聞こえるものね(´∀`*)
段々とスピードコントロールが楽になってきて,思う速度で行けることが多くなったので,横木通過の踏み切りも合うようになってくる。停止までの制動距離も短くなる。
ああ,よかった。
ちょっとは改善したみたい。
ちなみにこのお馬さん,顔が少し左に向いているためか,左手前よりも右手前のほうがやりにくくて時間がかかった。
クールダウンのために馬場をゆったり数周歩かせて,下馬して首に触れると,汗をかいたお馬さんの身体はとても熱くなっていた。
うわあぁ,ちょっとハードだったかな。無駄に時間かけてしまってごめんよ(;´Д`)
洗い場に連れていって馬装を解いて,バケツに汲んだお水をあげるとよく飲んだ。小さいバケツに2杯くらい飲んだ(お馬さんてすごく静かに水飲むのね)。りんごも喜んで食べていた。
素直で可愛いお馬さん。
今日はお疲れさま。
指導員さんがレッスンの最後にニコニコしながら言っていた言葉。
「これで小夏さんの後に乗る人は楽ですね(*´∇`*)♪」
そうだといいなぁ(´∀`;)
いつも応援ありがとうございます♪
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さて,変なクセのついてしまった鹿毛子ちゃんとの2鞍目。
クセの矯正を試みることが本日のお題。(o^∇^o)ノ
長方形の馬場には,それぞれ長辺に1本ずつ横木が置かれている。
それを駈歩でコントロールしながら,「人間が思うように」誘導できるようにしなければならない。
今の鹿毛子についているクセは,「駈歩で走らせると,人間の指示を無視して,首を下げて勝手にビュンビュン行ってしまう」というもの。横木も無視している状態なので,当然踏切も合わない。
まずは普通に駈歩発進して,蹄跡を走らせる。
最初は落ち着いているものの,1本目の横木を通過した直後あたりから,馬が「うおおぉぉぉ!」って勝手に走り出す状態になる。スピードもめちゃ速いし,コントロールも効きづらい。
乗馬を習い始めたばかりの頃にこれをやられたら,たぶんすごい恐怖を感じただろうなと,冷静に考える。
速いので,とりあえず減速しようと手綱を引いたり,バランスバックしてみたりする。
でも普通の方法ではあんまり効果がない。しつこく引き続ければ,
馬 「……なによ! もう!(`ε´)」
てな感じで,一応最終的には止まるのだけれど,「人間の指示なんて無視できるのであれば無視したい」感が全身からあふれ出ている。
さぁて,どうしたものか(;゚∀゚)ゴクリ
スピードコントロールが可能な状態にまで,持っていきたいなぁ。
指導員さんは,発進の前の時点で,手綱を短く持つように指示してきた。
「手綱って糸電話と同じなんですよ」 と,指導員さんは言った。
短いとよく聞こえる。
長いとよく聞こえない。
たるんでいたら,そもそも何も伝わらない。
なるほど!(☆゚∀゚)
まずは声がよく届くようにしないとね!
お馬さんは,発進前にすでに首を下げて前肢のかゆい所をかじったりするほど騎乗者の存在を無視していたので,手綱を小分けにして引き,首を上げさせる。
「もしもし,聞こえますか? ここに人がいますよ?」
少し首を上げたら短く持ち直すことを繰り返し,たてがみの辺りの拳で軽く手綱を張った状態にする。これだけ短ければ,よく聞こえるかな?
もともと敏感なお馬さんなので,脚の合図にはすぐに反応し,駈歩を始める。
最初の横木通過後に暴走を始めることがわかっていたので,早め,そしてキツめに抑えたら前進気勢を失い,次の横木を速歩で通過することになってしまった。
ああぁ,違うの! そうじゃないの!('A`|||)
馬場中央にいる指導員さんからアドバイスが飛んでくる。
「脚で動かしてください! 動いてないと詰められないですからね!」
暴走させず,ダラダラさせず……って,難しいな。
何もしなければバーッと行ってしまうのだけれど,何かし過ぎると前に行く気が失せて速歩になってしまったりする。脚も上手く使わなければ。
指導員さんは「拳を握って」と指示してきた。馬場を何周か走らせながら,その方法を試みる。
「腕引かないで! 腕引くとブレーキになっちゃいます!」
「1秒以上握らないで! 『譲り』がないです,『譲り』が!」
もう馬の訓練なんだか自分の訓練なんだか区別がつかない。
これはこれで,ある意味「人馬一体」。
インドアの馬場にはもうもうと砂埃が立ち込めていた。
小夏 「あ,あの,一度握って,効いてる感じがしなくても譲ったほうがいいんですか?('д` ;)」
指導員さん 「効いてる感じがしなくても譲ってください。握って譲って握って譲ってを繰り返して伝えてください。1秒以上握り続けちゃダメです」
拳を握ったときに,反応があれば譲ることは割とできるのだけれど,反応がないと「伝わってないな!?(`・д・´)」という気がして,握り続けてしまう。でもこれではいけないのだそうだ。
「思う結果が得られなくても一旦は譲る」って,ビジネスか何かの交渉術みたいだよね。
「ここはまあ一旦引いときますか(´・∀・`) (←本当は譲る気ない) 」みたいな。
指導員さん 「握り続けてると馬も引き返してきますからね。じゃなきゃハミ取らせないか」
馬側にも反抗のための戦術が色々とあるらしい。
これ,なんか,「会話」というより「交渉」だよ,「交渉」。
仲良くおしゃべりとか,そんな雰囲気じゃない。
上手く「取引成立」となるか? 「交渉決裂」となるか?
難しいぞこれ(>_<)!
ちょっと感じたのは,「上下関係を決める争い」とは少し違うな,ということ。
「どちらが上か」「どちらの言い分を聞くか」というよりは,お互いに納得できる落としどころを見つける感じ。
何回か繰り返していると,馬のほうも,「あ,はいはい,こんな感じね」って,人間とぶつかり合わずに済む,楽な方法を見つけ始める。
馬との交渉にどうにも時間がかかっていたので,ついに最終奥義「指導員さん乗り替わり」が披露されることになった。
現場が膠着し,疲労の色が見え始めたそのとき……! 新人の交渉人からベテランの交渉人へのバトンタッチだ!
(=゚ω゚)人(゚ω゚=)いぇい!
そこはさすがに場数を踏んだ馬乗りなので,扱いも上手く,馬場を数周させて絶妙なタイミングでの愛撫を織り交ぜながら,馬との折り合いをつけてきた。
大体仕上がったところで,またわたしと交替。
なんか,すみません……結局一番重要なところやってもらっちゃった感じですね(´∀`;)
いい状態にしてくれたので,今度はこれを壊さないようにしないとな,と気を引き締めて馬に乗る。
このときの感覚をどう表現すればいいだろう。馬の意識が騎乗者に向いている感じ。
今までこちらから一方通行に話しかけていたのが,急に向こうと繋がり音が聞こえたような感覚。
こちらの声を聴こうとしているとき,お馬さんは首を上げ,決して勝手な行動はしない。
首が上がってくると手綱も短く持てるようになり,手綱が短く持てるとコントロールが楽になる。
短い糸の糸電話は,よく聞こえるものね(´∀`*)
段々とスピードコントロールが楽になってきて,思う速度で行けることが多くなったので,横木通過の踏み切りも合うようになってくる。停止までの制動距離も短くなる。
ああ,よかった。
ちょっとは改善したみたい。
ちなみにこのお馬さん,顔が少し左に向いているためか,左手前よりも右手前のほうがやりにくくて時間がかかった。
クールダウンのために馬場をゆったり数周歩かせて,下馬して首に触れると,汗をかいたお馬さんの身体はとても熱くなっていた。
うわあぁ,ちょっとハードだったかな。無駄に時間かけてしまってごめんよ(;´Д`)
洗い場に連れていって馬装を解いて,バケツに汲んだお水をあげるとよく飲んだ。小さいバケツに2杯くらい飲んだ(お馬さんてすごく静かに水飲むのね)。りんごも喜んで食べていた。
素直で可愛いお馬さん。
今日はお疲れさま。
指導員さんがレッスンの最後にニコニコしながら言っていた言葉。
「これで小夏さんの後に乗る人は楽ですね(*´∇`*)♪」
そうだといいなぁ(´∀`;)
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