2017年10月28日(土) 天気 くもりのち雨

IMG_5659
最近『徒然草』を読んでいます(。・ω・)ノ
吉田兼好によって今から600年以上前に書かれたとされる随筆ですが,現代人のわたしが読んでもドキッとするような内容が書かれていました。

能をつかんとする人、「よくせざらんほどは、なまじひに人に知られじ。うちうちよく習ひ得てさし出でたらんこそ、いと心にくからめ」と常に言ふめれど、かく言ふ人、一芸も習ひ得ることなし。いまだ堅固(けんご)かたほなるより、上手の中にまじりて、毀(そし)り笑はるるにも恥ぢず、つれなく過ぎて嗜む人、天性その骨(こつ)なけれども、道になづまず、みだりにせずして年を送れば、堪能(かんのう)の嗜まざるよりは、終(つい)に上手の位にいたり、徳たけ、人に許されて、双(ならび)なき名を得る事なり。

天下のものの上手といへども、始めは不堪(ふかん)の聞えもあり、無下の瑕瑾(かきん)もありき。されども、その人、道の掟正しく、これを重くして放埓(ほうらつ)せざれば、世の博士にて、万人(ばんにん)の師となる事、諸道かはるべからず。
(第百五十段より)

【現代語訳】
芸能を身につけようとする人は、「うまくないうちは、うかつに人に知られないようにしよう。内々でよく練習して上手くなってから人前に出たら、たいそう奥ゆかしいだろう」と常に言うようだが、このように言う人は、一芸も身に付くことは無い。

いまだ全く不完全なころから、上手い人の中に交じって、けなされ笑われるにも恥じず、平然と押し通して稽古する人が、天性の才能は無くても、その道に停滞せず、いい加減にしないで年を送れば、才能があっても稽古をしない者よりは、最終的には名人の境地に到り、長所も伸び、人に認められて、ならびなき名を得る事である。

天下のものの上手といっても、始めはヘタクソの評判もあり、ひどい欠点もあった。しかし、その人がその道の規則・規律を正しく、これを大切にしていい加減にしなかったので、いつしか世間から認められる権威となって、万人の師となる事は、どんな道でも変わるはずはない。
徒然草 現代語訳つき朗読 から引用
□■□■□■□■□

乗馬を習い始めた当時,わたしはあまりにもこの世界のことを知らなかったので,何も考えずにこの乗馬クラブに飛び込み,アホな質問やマヌケな失敗を繰り返してきた。
でも,今になって,周りの人たちって本当にすごいんだなぁとわかるようになってきて,なんだかちょっと恐くなっている。
自分の力量を勘違いして,「わたし結構乗れるでしょ(* ̄∇ ̄*)エヘヘ」なんて口にしようものなら,瞬殺されかねないレベルの人たちに囲まれていたんだな……と,血の気が引いた。
もう,無知って本当に恐い……!!(;´Д`)!

『徒然草』に「下手なうちから上手な人に囲まれて,笑われながらやればいい」みたいなことが書いてあったので,ちょっと救われた。そうすれば,「天賦の才がなくても長所も伸びますよ」って。
いいこと言うなぁ,吉田兼好(ノд・。) グスン
うん。上手な人に囲まれて恥ずかしい思いしながら頑張る(>_<)

□■□■□■□■□

今日は天気が悪く,さらにこの季節の夕方ともなるとかなり暗いので,インドアで天井に明かりがあっても薄暗かった。
目がそんなによくないので,薄暗いと色々見えづらかった(´;ω;`)
細かい物や文字を見る必要はないから,そのまま乗っていられるんだけど,うーん……なんだかすっきりしないなぁ。詳細のわからない空間で走り回っているみたいだ。

ウォーミングアップの常歩。(元気な常歩にするのに苦労する)
次いで軽速歩。そして速歩(正反動)。
巻き乗り,半巻きして(何故か今日はどうしても綺麗な円にならない),駈歩。

駈歩の発進はね,たぶん,もう,このお馬さんに関しては,うっかり間違えなければ十中八九できる感じになってきた。
継続も,鞭使っていいなら,そこそこできる。

それでも,扶助のタイミングが遅れたとか,何かの拍子に失速して速歩に落ちてしまうことは何度かあった。
今日新たに習ったのは,「速歩から駈歩を出す」方法。
これまでは,失速して速歩に落ちた場合は,いったん常歩に戻してからまた駈歩を出していた。
でも,「これからは速歩に落ちたら,そのまま駈歩に戻しましょう」と。

速歩からの駈歩発進も,基本的にやり方は同じ。
外側の脚を後ろに引いて,内側の脚で蹴る(もしくは圧迫する)。
ただ,速歩の上下運動の中でそれをやるので,ちょっとやりづらい感じはする。
やりづらい感じはするものの,まあ,やってやれないこともない。
指導員さんは「速歩からの駈歩」を練習させるために,何度も駈歩から軽速歩→速歩,そしてまた駈歩……の流れを指示してきた。ひぃ~!速歩にするのは簡単だけど,駈歩にするのは大変!
でも今日はなんとか成功したよ(*・ω・)ノ♪ よかったよかった。

駈歩で乗っていられる時間もだいぶ長くなってきたような気がする(●´ω`●)♪
今日は馬場3周くらいはいけたかな?
駈歩で乗り続けている間,指導員さんは「速度を保って」と言っていた。
なんでも,初心者は速いと恐いので,速くなると減速することは自分からやるけれど,遅くなったときに自分から加速することはあんまりやろうとしないのだそうだ。(その結果,減速が続いて速歩になってしまったりする)

「自分から速度を上げる勇気を持ってください!(`・ω・´)」
と,指導員さんは言った。

勇気……なのか,こういうのも。
自分から恐いものや難しいものに飛び込むっていうのは,やっぱり勇気だね。
だって,恐怖も困難も,できれば避けて通りたい。
でも,そこに飛び込まなければ,思う結果は得られないのだ。

【54鞍目に続く】

乗馬・馬術ランキング
にほんブログ村 アウトドアブログ 乗馬・馬術へ
にほんブログ村