馬々とりんごの日々

UMAUMA TO RINGO NO HIBI 初心者の乗馬日記です。 記録のために書いています。 これから乗馬を始められる方の参考になれば幸いです。

世界の馬々

馬とハープの物語    ⑥Irish Pony

♪馬とハープの物語♪ Irish Pony

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2022年夏に撮影した3曲目の曲は、馬の練習曲集「Forever in Love with Horses」から「Irish Pony(アイリッシュポニー)」です。


文字通りアイルランドのポニーを題材にした曲ですね(^-^)

アイルランドにはまだ行ったことはありませんが、こんな独特な雰囲気のある場所なのかなぁと想像しながら演奏しました。


アイルランドには
コナハト地方が原産の「コマネラ」という在来馬がいます。
体高130~140cmのポニーです。
毛色は本来は河原毛だったのだそうですが、現在は芦毛が一般的なのだそうです。

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コマネラポニー

もともとは農耕や泥炭の運搬に使われていたお馬さんですが、現在はサラブレッドと交配して馬術競技でも活躍しています。優秀なんですね。 

コマネラポニーの「コマネラ」という言葉は、アイルランド西部の海岸沿いに位置する氷河地形を残した美しい地域であるコマネラ地方が由来となっています。

アイルランドはハープも馬術も有名な国なので、観光を兼ねていつか行ってみたい場所のひとつです。
世界には素敵な場所がたくさんあって、素敵な馬もたくさんいますね(^-^)♪
世界や日本の色んな馬を、音楽を通して紹介できたらいいなぁと思います。


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イギリスの騎馬警官

~イギリス馬めぐり~

2013年と2016年にイギリスへ行ってきました。
馬に関連したものが色々ありましたので紹介します。

コッツウォルズ(2013年)
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コッツウォルズは「羊の丘」という意味。ハチミツ色の石の家々が並ぶ街並み。
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今も人が住んで生活している家です。
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古い石の家。日本にはない趣き。
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素敵なイングリッシュガーデン。

コッツウォルズからロンドンへ向かう途中,公道で乗馬する人を発見!
(バスから撮影したので不鮮明ですが)
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馬も左側通行ですね。イギリスでは日本と同じく車は左側を走ります。
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田舎ではこんな風景が延々と続いています。
薄曇りの空がイギリスらしいです。

【おまけ】湖水地方の風景

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ピーターラビットの作者が住んでいたヒルトップの風景。
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湖水地方。幻想的ですね。ドラゴンでも現れそう。

ロンドン(2013年)(2016年)
バッキンガム宮殿

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宮殿前を通る馬車。
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左の列の馬は乗っている人が動かしていると思われるのですが,右の列の馬は馬車に乗っている人が動かしているのでしょうか? それとも左の列の馬に乗った騎手が右の馬も動かしている?
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馬の色は馬車ごとにそろえているんですね。茶色は茶色。白は白。

大英博物館
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ギリシャ彫刻の展示スペース。
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裸で裸馬に乗る人のレリーフ(笑)。
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血管まで再現されたリアルな馬の頭もあります。

エジプトのミイラ室にも馬らしきものが展示されていました。

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どこでも馬は身近で大事な生き物だったんですね。

2016年 ロンドン市内
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最近はユーモアのある作品も。
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あれ? 馬の……骨?
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もちろん普通の馬の銅像もたくさんあります。
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お店にも馬(騎馬戦車)のマーク。
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「馬が通る道です」「乗馬する人に注意」の道路標識。
(「ボロに注意」という意味もあるらしいです。片付けないでそのまま行くのかな……)
標識付近に本物の騎馬警官が現れました!
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信号待ちする馬と警察官。
馬の後ろには普通に車が続いています。

ヨーロッパに行くと日本よりもずっと馬が身近で,「みんな馬が好きなんだなぁ」としみじみ思います。

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いつの日か,もう一度イギリスに行って乗馬をしてみたいです。


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北欧の幸せを運ぶ馬

Dalahäst 北欧スウェーデンの幸せを運ぶ馬~
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北欧の木馬「ダーラナホース」(スウェーデン語で「Dalahäst ダーラヘスト」)をご存じですか?

「幸せを運ぶ馬」として有名なんですよ♪
もともとはスウェーデンのダーラナ地方発祥の伝統工芸品です。

【参考】ここのページにダーラナ地方の美しい風景が掲載されています。よかったらどうぞ。
http://fika10.com/Sweden/trip_se_21.html

北欧の冬は長く,雪に閉ざされた小屋の暖炉の傍で,木こりが余った材木を使い子ども用のおもちゃとして作ったのが始まりとされています。
馬はその頃から,人々が生活する上での重要なパートナーでした。

やがて芸術的価値の高い木馬は物々交換の重要な品物となり,田舎の村に富をもたらしたということで「幸せを運ぶ馬」と呼ばれるようになりました。
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2016年夏,管理人小夏は所用により北欧スウェーデンを訪れました。

その頃はまだ馬には乗っていませんでしたが,スウェーデンも馬との関わりが深い国ですよね。
今通っている乗馬クラブにも,スウェーデン産のお馬さんが何頭かいます。

今回は「馬」に特化した視点でのレポートをしていきたいと思います。

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誰かはわからない(すみません…)銅像。
どこの国でも,昔の偉い人の銅像は馬に乗っていることが多いですね。

市内でスウェーデン王国の騎兵を発見!( ゚∀゚ )!
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 【拡大 ↓ 】
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兜をかぶった軍人さんですね。衛兵だそうです。

旧市街ガムラ・スタン。建物の色づかいが可愛い。
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ガムラ・スタンの広場周辺にダーラナホースのお店がありました。
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ダーラナホースは有名なおみやげ品ですが,正直,スウェーデンに行くまでは「別に買わなくてもいいかな」と思っていました。
ですが,現地のお店で,かわいい模様のお馬さんがつやつや光りながら棚に並んでいるのを見ると,どうしても欲しくなってしまい,結局,大きめの赤と小さい緑の2頭を購入。

結果,購入して本当によかったです。今も自宅の玄関に飾られていますが,見るたびにほっこりした気持ちになります。欲を言えば青や白など他の色も欲しかった……。
丁寧に作られた物って,それだけで何だか人を嬉しい気持ちにさせますよね(●´ω`●)

ダーラナホースはいまだに1頭1頭全て手作業で作られているのだそうです。
店内には,ものすごく小さい馬も,子どもが乗れるほど大きい馬もいました。

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このお店には日本人スタッフがいて日本語が通じました。(2016年時点)

スウェーデン・クローナのほか,日本円も使えました(わたしはスウェーデン・クローナが足りず,不足分を日本円で払いました(´∀`;))。
免税のための書類もちゃんと作ってもらえます。

ちなみにダーラナホースは日本にいながらAmazonでも買えます(笑)。

北欧雑貨 幸せを運ぶ木馬 ダーラナホース

このタオルもわざわざスウェーデンで買ってきたのに,まったく同じものが日本で買えてちょっとショックです(´∀`;)


ダーラナホース タオル (海外 みやげ スウェーデン 土産)
オーガニックコットン100%のスウェーデン製。
伝統のダーラナホースとクルビッツ柄が丁寧に織り込まれています。
大きめなので,タペストリーにもGood(・∀・)ノ



市内のスーパーで撮影。
クネッケブレード(knäckebröd 北欧でよく食べられているライ麦のクラッカー)の包み紙にもダーラナホースの絵。

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皆大好きダーラナホース。

おまけに,ストックホルム市内の様子をどうぞ。
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街並みが本当に綺麗(●´ω`●) 北欧また行きたいな。
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皆さまのもとにも幸せが運ばれますように…….。゚+.(´∀`*)゚+.゚


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キルギスの騎馬戦 (Ээр оодарыш)

今日は「世界の馬々」シリーズです(^∀^)/

以前,トルコの騎馬競技 ジリット のお話をしましたが,また面白い騎馬競技を発見したので紹介します。

中央アジアのキルギスから「エール・オーダルシュ」(Ээр оодарыш)

ちなみにキルギス共和国の場所はこちら
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外務省HPより出典http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/kyrgyz/

面積は日本の約半分。
首都はビシュケク。人口は約600万人(2016年)。
旧ソビエト連邦の構成国だったんですね。
キルギスも馬と共に生活していた騎馬民族の国です。

伝統の騎馬競技 エール・オーダルシュ は一対一の騎馬戦です。
日本の運動会の騎馬戦は人の上に乗っていますが,こちらは本物の馬に乗って行う正真正銘の騎馬戦。

いくつか細かい形式的な決まりがあるようですが(上半身裸でバンダナとまわしを身につけ,独特の鞭を口にくわえているなど)馬上の人を先に引きずり降ろしたほうが勝ち,というシンプルなルールの競技です。

審判も馬に乗って試合を見届けます。

ではでは,百聞は一見にしかず。まずはこちらの動画をご覧ください。

    
エール・オーダルシュ(Ээр оодарыш)

冒頭の編集がやたらドラマチックで面白いのですが(笑),馬に乗って相撲をとっているような感じに見えます。

見ていて思ったのですが……この競技,馬にとっても結構しんどいのでは……?(´∀`;)

まあ,本当のところはわからないので,勝手な想像ですが。
実際,大昔には何かの戦で,本気でこんなシーンもいっぱいあったのかもしれないですし。


それにしても,キルギスの人はモンゴル系の顔立ちの人が多いみたいですね。日本人に近しい感じ。
トルコの人はもうちょっとヨーロッパ系の顔をしているように思います。

人間も色々なところで色々まざって各地に色々な系統の容姿の人々の集団ができているんですね。
わたしたち「日本人」の容姿も少しずつ変化し続け,何百年もあとには,もしかしたら今とは違った系統の顔立ちが「日本人顔」として認識されるようになっているのかもしれません。


……話が飛びましたが (´▽`;)
キルギスにはこの「エール・オーダルシュ」のほかにも,様々な騎馬競技が存在しています。

クズ・クーマイ」という男女一組で行う騎馬競技(男性が女性を追いかけ,追いついたらキス。逆に女性が男性を追いかける場合は,追いついたら鞭で打つ(笑)というもの)。

馬に乗って走りながら,コインなどの落下物を拾う競技「トゥユゥン・エンヌメイ」。

ウラク・タルトゥシュ」という,集団で山羊(ボールに見立てたもの)を自陣のゴールに運ぶ競技(騎馬ラグビー)。

などなど。
キルギスの馬のお祭り,行ってみたいなぁ(●´ω`●)
馬が上手になったら参加してみたい気もしますが,「トゥユゥン・エンヌメイ」なんて,高度過ぎてできる気がしないですよ(´ω`;)

動画を見ていると本当に楽しそうで,日本でももっと馬を使った色んな競技が行われればいいのにと思います。
わたしが日本で見たことがあるのは,競馬と,流鏑馬と,障害飛越と,馬場馬術くらいですかね。
トルコのジリットとか,それなりに人数(と馬数)集めて場所さえ確保すれば,できそうな気がするんですけど,どうでしょう(。・ω・)ノ


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トルコの騎乗競技

~世界の馬を使った競技~

先日,トルコ人の友人が観光のために来日したので,東京で会ってきました。
(浅草にハラールのラーメン屋さんがあると聞き案内してきたのですが,鶏とカツオだしがしっかりきいていて美味しかったです!(・∀・)ノ 店内はインドネシア人のお客さんでいっぱいでした)

トルコ人の祖先は中央アジアを馬で駆け回っていた遊牧騎馬民族です。

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友人は現在はイスタンブール在住ですが,もともとは東部アルメニアとの国境付近の村の出身者です。

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やっぱり日本とはちょっと違う風景
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東部の田舎はこんな感じらしい
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ファンタジー作品で主人公が旅してそうな風景

友人は現代っ子なので馬には子どもの頃に少し乗ったことがある程度だそうですが(本当にただ「乗っかった」だけっぽい),おじいさんは馬を飼っており,とても上手に馬に乗る人だったのだそうです。

そんなトルコには,「Cirit(ジリット)」と呼ばれる馬に乗って槍を投げる伝統スポーツがあります。
(「cirit」はトルコ語で「投槍」の意味)

馬に乗って疾走しながら,相手方に槍を投げて当てる勇壮な競技です。

離れて疾走しているのに,相手の投げた槍を片手で受け取ったり,鐙(あぶみ)片方外して馬の背に隠れるようにして槍よけたりしているので,もう「両手放して乗れた」とか騒いでいるレベルの話じゃないです(笑)。

 

遠い昔,草原での戦いってこんな感じだったのでしょうか。
敵に命を狙われ,こんな風に槍を避けながら(もちろん追う側はこんな風に槍を投げながら)大平原を駆け抜けた人間もいたのかも。

……それにしても,よく乗りこなすなぁ。すごいスピード出てるのに鞭(むち)持ってるように見えないんだけど,どういう扶助出してるんだろう(´・ω・`)
(追記:やっぱりよく見たら鞭持ってました。手首にぶら下げてるみたい)

※どうでもいいけど7:30あたりから左の正装したおじさんが馬の鼻を押さえ続けているのが微笑ましい(笑)。インタビュー終わるまで動けないものね。

ちなみにCiritの競技ルールの説明はこちら
 


「乗馬」というと,なんとなくヨーロッパやアメリカあたりをわたしは想像してしまうのですが,馬がいて,馬と共に生活していた人間がいた地域はもっとずっと広範囲なんですね(むしろユーラシア大陸が発祥の地かも)。

馬と人の築いてきた歴史の姿を垣間見たような気がします。
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馬蹄のついたナザール・ボンジュウ(Nazar boncuğu)トルコのお守り


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アメリカの乗馬少女

~ 馬にまつわる思い出話 ~

中学生の頃,アメリカ人の女の子と少しの間手紙のやり取りをしていた。
アメリカ東部の州の農場の経営者の娘で,ジュリーという名前だった。
年齢はわたしよりも1歳ほど下だったと思うから,あの当時12歳くらいだったと思う。

今みたいにインターネットが各家庭に普及しているわけではなかったから,わざわざ手書きの手紙を書き,写真やプレゼントを郵送で贈りあっていた。

英語には苦労したけれど(なにしろ相手は母国語なので長文を送ってくる),アメリカの風景の写った写真や,ジュリーちゃんの作ったブレスレットなどはとても嬉しかった。


 ジュリーちゃんがくれたテディベア
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写真に写っていたのは,地平線まで続く広大な農場や,3階建てのお屋敷や,飼っている犬たちなど(ほかにも猫を飼っていると手紙には書かれていた)。
その中の1枚に,馬に乗ったジュリーちゃんの姿があった。

ジュリーちゃんは乗馬をする女の子だった。

別の1枚には馬だけが写っており,裏面に「My pony」と書かれていた。

また別のときには,乗馬服のジュリーちゃんが障害を飛んでいる写真が送られてきた。何かの大会に出場した時の写真らしかった。

わたしと同じくらいの女の子が自分の馬を持って,しかも乗りこなしているという事実にびっくりしてしまった。
身近にはそんな友達は1人もいなかったから。

大きなお屋敷に住み,私立の女子校に通い,広い農場で自分の馬に乗っている毎日。
まったく違う世界に生きている人のように思えた。


乗馬の練習を続けていると,時々「なんで乗馬始めようと思ったんですか」と訊かれることがある。
もっともらしい理由はすぐにいくつも思い浮かぶのだけど,どこかで返事に窮している自分がいることにも気づいている。

正直,馬に乗れなくても日常生活には何の支障もないし,馬乗りが上手くなっても,それだけで人間的に優れた人物になるわけでもない。

けれど,人間は不思議なもので,一言では説明できないような動機で何かに夢中になってしまったりする(むしろ,言葉で説明できないような理由でこそ夢中になるのかも)。

もしかしたら,わたしは,あの当時「わたしには無理だ」「住む世界が違う」と思ったものに対して,「そんなことない」と言ってあげたかったのかもしれない。

あるいは,自分で勝手に限界を定めて,その世界を見ようともしなかったことに憤りを感じていたのかもしれない。


そんな壮大な動機の掘り下げをしたところで,いつもの乗馬クラブに行ってみれば,馬はただ可愛くて,スタッフはとにかく優しくて,馬に乗ることは純粋に楽しい。

やっぱり,ただそれだけが理由かも,と思ったりする。


ジュリーちゃんとの手紙のやり取りはいつの間にか途絶え,彼女が今どうしているのかはわからない。
でも,あの頃,ジュリーちゃんはあんなに嬉しそうに馬と一緒に写真に写っていたのだから,今でも馬には乗っているんじゃないかなぁと思っている。






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